ツーリングの思い出

二十歳の時に買ったオートバイに今も乗っている。クルマを所有した今も。かれこれウン十年になる（笑）。さすがに乗る頻度はめっきり落ちているが、車検だけは律儀に通し、いつでも乗り出せる状態ではある。ときどきツーリングに行きたいなと妄想するものの、なかなか実現できないでいるのはなんでなんだろうかと考えたり。結局、日々の忙しさに疲れ、休みの日にはゆっくりしたいという、あまり好ましくないライフスタイルが確立してしまっているんだと思う。これは良くないね。なので今年は日帰りでもいいから、最低一度は温泉ツーリングにでも出かけたい。

ツーリングといったら、学生時代から30代前半くらいまではよく行った。北海道も行ったし、京都や福島に下道で行ったりもした。何しろ暇あるけどお金はないという人生だったから。今は暇も時間もないってどういうことだ！何人もの人をそそのかして（笑）、オートバイ乗りにさせた。バイクに乗りたての初心者も連れて、何台かでつるんでツーリングに行ったり。夜中のツーリング中に暴走族と真正面から鉢合わせして、怖い思いをしたこともあった。別になにされたわけでもないけど。女の子のバイカーと一緒に富士山までツーリングして温泉に入ったり。雨に降られてビショビショになりながら走ったことも数えきれないくらいある。だから雨の降り始めよりもパンツまで濡れてしまった方が、却って気持ちいいことも知っている。そんなときは鼻歌交じりで走るのが最高に気持ちいい。そう思うと、バイクってなんだか馬鹿らしくて最高に素晴らしい乗り物だな。こんな経験をしたことない人も大勢いるだろうけど。なんだかもったいないね。

僕はオートバイに乗ってきてよかった。今は手元にありながらも少し距離のある僕とオートバイだけど、またオートバイがもっと身近な生活に戻れたらいいなと思う。意味もなく走り回てった若いころが懐かしい。あの感じ、何だったんだろう。あれこそが抑えきれない青春の衝動だったんだろうね。

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